徹夫のお部屋なのに
2001.6.21(thu)-6.24(sun) 新宿スペース107 |
西川口 徹夫 前田 真ノ輔 | 作・演出 前田 真ノ輔 |
みゆき 折笠 富美子 | 音響 眞澤 則子 |
近遠田 幸五郎 塚本 浩平 ハマコ 冨田 雅子 ヒロコ 辻川 幸代 賀太郎 かなやす 慶行 課長・島取 小嶋 浩司 56番 大瀧 遊人 大家 大沼 美和子 キバジ 鶴田 浩司 伊平 杉山 健一 セナ 海野 美智子 マヤ 冨岡 奈央子 おじいさん 岡本 徳彦 |
照明 福田 恒子 舞台監督 ATUMI 制作 若村 有子 スライド 坂本 陽子 構成・演出助手 大須賀 あつし 企画協力 鈴木 淳一郎 いど いど 協力 短編映画館トリウッド
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ごあいさつ
母親の携帯に電話をかける。 母親は決まって庭に置いてある車に移動する。「家に誰かいるの?」 と私が聞くと「誰もいない」と母は言う。「この人、変わってる」と 生まれて初めて私は思った。 今まで「どんなお母さん?」と聞かれる度に、私は「普通」と答えてきた。 「お嫁さんは性格より顔で選びなさい」 「牛乳はなるべく飲まないように」 考えてみると、子供のころから母親の言動は意味不明だった。 去年田舎に帰った時、姉に「あんたはお母さんに性格が似ているから」 と言われた。ショックだった。 「変わってる」「何を考えてるか分からない」と昔からよく人に言われた。 私はいたって普通だと思っている。しかし最近それを自覚する時がある。 世の中は「出合い」を求める人であふれているという。 私は「できれば人と出会いたくない」と考えている。そんな後ろ向きな私に とって、今回劇団を再始動するのは、かなりの気力が必要だった。 どうせやるなら初めての人たちとやりたい。 「良かったら出てくれませんか?」 すずめの涙ほどの積極性を振り絞って、私はこの人と思う人に声をかけた。 私にとっての舞台は、社会と真正面に向き合う唯一の機会だ。 今回も心やさしいスタッフ、キャストと舞台をつくれた。 とても感謝している。何より、「できれば人と出会いたくない」 と思ってる男を「出合いも悪くないか」と思わせてくれたのだから、 私は彼らに一生頭があがらない。
前田 真ノ輔
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